もう7月です、俺の留学もあと2ヶ月足らずだなぁ、と思い書いてみたくなった。ほんとは、今ごろ飛行機の中というより、もう日本に着いているはずだった。しかし、現実はまだスターリングにいます。
この前、1週間ほど前に、このページで、4日前に飛行機のチケットを取ったと書いたんだけれども、キャンセルした。キャンセル料ざっと3万円近く。なぜそんなことをしたかというと、答えは簡単、追試の結果が来てないから。
結果が来なくても、一時は帰ろうと思った。こんなちんたらした国にいつまでも付き合ってられない、卒業後の職探しのためにも今すぐ帰らないと、というのが最大の理由だった。でも、よく考えたら、卒業もままならないのに、日本で職探ししても、それは本末転倒やないやろか、とチケットを手にした土曜日の朝に思った。
それやったら、日本におるときと何にも変わってないやん。2年前と何にも変わってない、成長してないよ君、何のために留学したんや?と冷静な自分に言われているようだった。
何のために留学したんやろう。留学を決めたときから明確な答えが浮かんでいない。一つ言える事は「逃げ」だったのではないやろうかということである。大学3年の冬ぐらいから、周りは就職活動をはじめていた。
それまで、夢とかいってた周りが急に現実的な話しかしなくなった。俺は、それをどうしても受け入れることができなかった。今まで、挨拶もしなかった奴が、面接で急にでかい声で挨拶している。それが大人の生き方やで、そのとき挨拶しとったらええねんと自分で割り切るには、まだ自分は幼すぎたように思う。
いつも、自問していた。自分には、人とは違う何かがあって、絶対何者かになる、果たしてそうやろうか、と。普通を何をさすのかわからないが、自分はたぶん普通なのだろうと、漠然とやけど、はっきり、就職活動の訪れとともに、認めさせられていくように思えた。怖かった。
俺は、このままなんかぁ?そこそこ器用に何でもできる、普通の2番手の自分として、一生生きていくのかなぁ。就職活動をして、そこそこいい会社に入り、そこそこいい生活をしていくんやろうなぁと。そうやって、頑張っていくのは、本当にしんどいことだと思うし、立派だと思う。
そこで、一番になり、普通ではない自分を発見して、伸びていく人もきっとたくさんいるやろう。だけど、自分には、自信がなかった。いつでも、そこそこいいというラインを歩いてきた自分がそうなれるという自信がなかった。何にもなかった。
小さいときからそうだった。自分で言うのも恥ずかしいが、スポーツ、勉強なんでも、そこそこできた。関西圏でもかなりいい大学にも入れた、けれども、一番ではない。何か一つでいいから、一番になれるものが一つほしかった。
就職活動をしようか、思い悩んでいるとき、思ったのは、自分はそこそこいい会社に入ったりしたら、駄目になるんやないやろうかと。入れもせん奴がそんなこと言うなと思うかもしれないけど、自分は、そこで埋もれてしまう気がしてならなかった。
心地いいところにいると、自分は骨抜きになってまうんちゃうやろうかと。そこでまた、そこそこの自分と戦っていくのかなぁと思った。10年後の自分が本当手に取るように簡単に想像できた。どこかで、安定を求めていたんやろうなぁ。
そこそこの自分が唯一持っているものが一つある。それは挫折である。中学、高校、大学と受験と名のつくものには、ことごとく失敗している。友人関係もそうで、失敗が多い。失敗や挫折のたびに、自分が成長しているのがよくわかった。
逆にものが上手くいきすぎているときは、怖くなって一つくらい上手くいかないほうが俺にはええんちゃうかと思ってまうくらいである。
で、留学のことだけど、猶予期間がほしかった。本当にこれは逃げとしか言いようがない。認めたくなかった、もっと自分にはできるんちゃうか、そのためにはもっと何か失敗して、ぶつかってへこんだほうが良い、それで、自分には何ができて、何ができないのかはっきりとわかるやろうと。。。そのためには、等身大の自分と向き合ってみないとあかんのちゃうかと思った。
等身大の自分と向き合う。それが、留学終了を2ヵ月後に控えた自分の留学理由の一応の答えじゃないかと思う。外国では、日本で通じた事が何も通じない。言葉もそうだけど、自分がそれまで築いた表面的なバックグランド(たとえば、学歴)が全く通じない。日本人であるということ自体が時には、不利になってしまうことすらある。
そういう中に身をおくことで、本来の自分を出せているのではないだろうか、少なくとも、外国人に対しては、と思う。ハッタリかます必要なんて、ないし、そんなもの通じない。今までの自分で勝負しないといけない、言葉とかそういうものじゃなくて、自分の態度、考え方、そういったもの全部隠すことなく、切り札も出しちゃって、もう直球勝負。そうしないと、やっていけない。こう書くと、留学理由が、後からつけたみたいだけど、気にしない。
日本にいたときの自分とは違う自分になるとは違う。本来の自分になるというほうが正しい。日本で、友達いなかった奴がこっちきたら、急に友達できるかというと、絶対できない。たとえそう思っていても、そうじゃなくて、本来の自分の友達に対する考え方というのが間違っていなければ、できるし、日本でそれを素直に出せなかったからできなかったということである。似ていて、ぜんぜん違う。生活習慣とか違っても、同じ人間やから、根本は一緒。やっぱ、腹立つとことか、喜ぶとことかは基本的に一緒、ちょっとしたずれはあるかもしれないけど。
留学して、等身大の自分で勝負したことはほんと自分にとって、大きな自信になった。そこそこの自分から、そこそこやってる奴の中でトップを目指したろうと思えるようになっている。そこそこどれだけやったか大会みたいなものがあったら、誰にも負けへんでという勢い。自分の興味が移りやすいのを、長所として受け入れ、それなら、何かをオーガナイズする立場にたっていこうと今は思える。
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